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出荷者さんご紹介

宮城×鳥取  キラリと光る職人の技

創作味処そろそろ 神山孝光さん・啓子さん (鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R4.6月号より
 神山さんのご出身は宮城県石巻市。2011(平成23)年3月、東日本の太平洋沿岸に甚大な被害をもたらした東日本大震災を機に鳥取市へ。市内馬場町にある権現庵での料理提供などを経て、まさに道の駅がオープンしたばかりの2019(令和元)年7月、鹿野町へ。神山さんのお店「創作味処”そろそろ”」は、鹿野城下町の一角、国登録有形文化財にも指定されている熊谷家住宅。店名は公募で決定されたとのこと。食材の旨味を最大限に活かした料理を創り出すこと。そして、時間を忘れてゆっくりと食事を楽しんでいただきたいとの強い思いが込められています。
 “〆さば寿司”や”あぶりサーモン寿司“、”日光生姜きんぴら“などなど・・・・。悠久の時がゆったりと流れゆくお店の中で、魯山人直伝の職人の包丁から生み出される”そろそろ”さんの料理の数々。道の駅総菜コーナーでお買い求めいただけます。

海に魅せられて  喜んでもらえる食づくり

 "凛々" 中原健太さん(岩美町浦富)

西いなば気楽里通信R4.5月号より
 アニメFree!ゆかりのスポットとして人気の岩美駅のほど近く。元は中華料理屋さんだったという店舗兼加工所を覗くと、エプロン姿の中原さんがいつもの笑顔で迎えてくれました。
  中原さんは岩美町田後生まれ。子どもの頃から海に親しみ魚が大好き。そんな魚をもっと多くの人に知って欲しいとの想いは就職した食品会社でも膨らみ続け、ついに水産加工食品での起業を決意。
  中原さんの夢が詰まった加工品第1号は近海で水揚げされた鰰の酢漬け。「ハタハタなんばん」と命名されました。ラベルにさりげなく添えられた”手造り”の文字からは、食づくりにかける熱い思いが伝わってきます。     
  “凛々”さんのお店では、昨年秋から弁当販売もスタート。旬の食材で一品ひとしな丁寧に仕上げた日替わり弁当は大好評です。
  まろやかで味わいさっぱり。「ハタハタなんばん」は、道の駅お魚コーナーでお求めいただけます。

本物の野菜の美味しさを子どもたちへ

"なかざき農園" 中嵜良行さん・妙子さん(鳥取市青谷町)

西いなば気楽里通信R4.4月号より
  大阪でシステムエンジニアをしていた良行さん夫妻が農業に惹かれ始めたのは、世界中がリーマンショックの激震に見舞われた平成20年頃。
 ふと訪れた就農フェアで「とっとりふるさと就農舎」と出逢い、鳥取へ。就農に向けた支援体制が一番良かったのが決め手となりました。就農舎三期生として2年間栽培技術や農業経営を学んだ後、平成23年秋、いよいよ青谷町で農家デビューを果たしました。「青谷町は、海もあって山や川も近くて・・・」と良行さん。
 なかざき農園さんの原動力は、「子どものうちに本物の野菜の美味しさを知って欲しい」との強い想いです。
 最初に力を注いだ野菜は、糖度のとても高いトウモロコシ。長男の名前をいただき「よしとくんコーン」と命名しました。そして、長女の名前は「まいちゃん人参」に。寒さの中で強烈に甘さを増したニンジンは、そのままジュースにすると絶品です。
  ご夫妻の次なる挑戦は二女みくちゃんへ贈る野菜づくり。どんな野菜が生まれてくるのかワクワクします。

お米とスパイスカレー  鷲峰山の恵みがコラボ

白川大介さん (鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R4.3月号より
   白川さんが、東京から移住してきたのは8年前。鹿野祭りの前日でした。鷲峰山で生まれる清く澄んだ水、吹き下ろす風が病気になりにくい安心安全な米を育んでくれます。
  "白川さんちのおいしいお米”誰が言い始めたということはなく何時しかブランド名に。お塩だけでふんわりと握ったおむすびをほおばると、お米本来のおいしさと幸せな気持ちを味わうことができます。
   そんなこだわりの米作りに取り組む白川さんが、青谷町に代々続く酒蔵で作られる熟成酒粕を隠し味に使ったベジカレーに出会いました。フライドオニオンとほうれん草をベースにし、小麦・動物素材・化学調味料不使用のベジカレーは、スパイスカレー独特のスープ感にコクをプラス。カレー好きにはたまらない逸品です。
  モノづくりにこだわりプライドを持つ生産者のコラボが実現。「tottori VEGEE CURRY」3食と「白川さんちのおいしいお米」6合が一つになった"鷲峯山の恵み味わう本格ベジカレーセット”。ちょっとした贈り物にもどうぞ。
  

逢坂のクロボクで育つ  真っ白な長いもと里芋

田中宏佳さん (鳥取市気高町)

西いなば気楽里通信R4.2月号より
銀行マンとして全国各地を転勤した後、定年を機にUターン。親から譲り受けた土地を遊ばせておくのはもったいないと、化学肥料・農薬は一切使用しない有機農業をスタート。
  田中さんの畑は「くろぼく」。大山の火山灰を多く含む土でフカフカ。この土で育つ長いもや里芋はストレスなくすくすくと大きくなるため、皮が薄く柔らかい。包丁の刃でこすると簡単に皮がむけ真っ白な芋の肌が出てきます。正に自然界が与えた理想的な土です。
  柔らか、まろやかだけど煮崩れしないのも特徴の一つ。定番の煮物はもちろんのこと、スライスしてお味噌汁にするのもオススメ。お味噌汁の中に浮かぶ真っ白な里芋と青ネギのコントラストは、アートとも言えるぐらいの美しさを感じます。
   田中さんの長いもと里芋は、長いもの葉をデザインしたグリーンのロゴマークが目印です。

素材のうま味をグッと引き出す かぼす胡椒

鹿野あげは農園 古田晋平さん (鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R4.1月号より
古田さんとカボスの出会いは大学生の時。お義兄さんの実家がある大分で、味噌汁や刺身など何にでもカボスを搾ってかけることを目の当たりにしました。以来、苗を少しずつ購入。40年以上経った今、古田さんの農園には多くのカボスの木が青々と育ち、一万個を超す果実が収穫できるようになりました。
 県の栽培漁業センターを退職後、古田家に伝わる秘伝のカボス調味料の商品化に挑戦。生まれたのがこの「かぼす胡椒」です。鍋料理にはもちろん、刺身にはワサビという認識さえ変えてくれる逸品です。オリーブオイルとの相性も抜群で、ちょっとおしゃれにカルパッチョを味わうこともできます。さらに、イカなどの魚介類を炒めたときに気になる独特の臭いを消し、うま味を凝縮させたワンランクアップのお料理に爽やかに変身。
 今後はカボスのコンフィチュールも商品化予定とのこと。ヨーグルトに入れたり、パンにつけたりムースに添えたり・・・・・。どんな食べ方ができるのか考えるとワクワクしますね。

履く人がこだわってくれる靴下を 作り続けて40年

岸田靴下工房 岸田輝男さん (鳥取市用瀬町)

西いなば気楽里通信R3.12月号より
県外の大手ストッキング会社を退職し、郷里用瀬町にUターンした岸田さんが靴下の製造から販売、営業を手掛ける工房を開いてから40年が経ちました。
 商品化に1年半かかったという5本指の靴下は、「履けば楽楽 5本指あしぶくろ」のネーミングのとおり、締め付けることなくフワッと足を包み込んでくれる履き心地抜群の逸品です。編機で形を整えたのち、指と指の間の細部をミシンでていねいに縫製して作られるこの靴下は、工房いちばんの人気商品。九州や四国からも、この靴下にこだわり購入に駆けつけるファンも。
 岸田さんご自身のこだわりをお尋ねすると「牛のよだれ」とのこと。商売は切れ目なく垂れる牛のよだれのように、気長く辛抱よく続けることが大切なのだそうです。商品タグに書かれている「MAID in とっとり」にこだわり続ける岸田さんの五本指の靴下。これから足の先が冷たくなる季節に一層おススメです。


いいもんを見つけて  いいもんをみなさんへ

IIMON 倉田隆志さん(鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R3.11月号より
香ばしい匂いに誘われて立ち止まると、煙の向こうに人懐っこい笑顔の倉田さんがいました。秘伝のたれと魔法のスパイスをふりかけ、炭の香りがほんのりする自慢の焼き鳥をお客様に提供しています。
 そしてもう一つ。倉田さんが自信を持って販売するのが焼き芋。焼き芋を幸せそうにほおばっていたお母さまの笑顔の記憶を追い求め、たどり着いたのがこれ。パリジェンヌならぬ「焼き芋・鳥取ジェンヌ」と名付けました。倉田さんのモットーは「ちょっと働いていっぱい休む!」こと。日々の生活をたっぷりと堪能している倉田さんが焼く「鳥取ジェンヌ」は、温かくても冷めても中はしっとり。サツマイモの自然の優しい甘さが際立ちます。
 サツマイモは食物繊維が豊富で腸内環境を整え、便秘解消にも効果があると言われています。落ち葉が舞いどんどん寒くなってくる季節、「鳥取ジャンヌ」で身体も心もほっこりしてみませんか。
 

日光生姜にスパイスをプラス みんな笑顔いっぱい元気に

"コッカラカフェ" 前田雄司さん・歩さん(岩美町大谷)

西いなば気楽里通信R3.10月号より
 気高町の日光生姜は鹿野城主亀井茲矩公が朱印船貿易により東南アジアから持ち帰ったことに由来します。収穫された生姜は奥深い横穴で約五ケ月間熟成され、しっかりとした辛みにまろやかさがプラスされた逸品。
 この生姜を使ってシロップを作ったのが、海辺の景色を眺めながらゆったりほっこりできるカフェのオーナー。「この生姜はホントにすごい。ご飯に炊き込むとフワッと優しい花の香りがします。」と、日光生姜に惚れ込んだお二人。スライスした生姜にシナモンやクコの実など数種類のスパイスをブレンド。試作を繰り返し半年かけてシロップが完成しました。
 炭酸水やお酒で割るのがおススメとのこと。コロナに負けないようみんなで応援し合おうと「みんなエール」と命名。瓶には、歩さんのお友達が描いた雄司さんのイラストがあしらわれています。
 「免疫力アップで夏の疲れを癒し、冬の寒さにも負けない元気を蓄えてもらえたら」。お二人から熱いエールをいただきました。

地域への愛情で進化し続ける とっとりのふっくらパン

"パン一心庵" 岩佐正敏さん  (鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R3.9月号より
 築90年以上の古民家をリノベーションしたパン屋さん。鹿野城下町の中にずっと昔からあったかのよう。平成22年の春、市役所の移住定住担当者にこの古民家を案内され「ここでパンを焼く自分がイメージできた」と即決。パン一心庵は翌年4月にオープンしました。
 地元の素材を大切にする岩佐さんのこだわりはいつしか酵母にも。鹿野城跡の桜の木から採れた「桜酵母」、二十世紀梨の親木からとった「梨酵母」。厳選した酵母で長い時間をかけてじっくり発酵させ焼き上げられたローカル酵母パン。ふっくらした食感と豊かな味わいを引き出した逸品です。
 そして、岩佐さんのもう一つのこだわりは日持ちするパンづくり。「冷凍パンMIKKA」の誕生です。解凍させてから文字通り3日間、焼きたてのパンの美味しさを楽しむことができます。
 岩佐さんは今、鳥取県のオリジナル苺「とっておき」の酵母を使ったパンに挑戦中とのこと。クリスマスの頃、また一つ "とっとりのふっくら”が生まれます。

海と山をひとりじめ ヤサホーテラスでcoffeeタイム

"タピタム" 山寺勇介さん・みゆきさん  (鳥取市気高町)

西いなば気楽里通信R3.8月号より
  「海も山もあって、鳥取と倉吉のちょうど真ん中。とても住みやすいまち。」堺市の会社の同僚だったお二人が浜村に移住して8月でまる2年。「まちが楽しくなることができたら…」と始めたのがキッチンカーでした。
 タピタムのコーヒーは、一つ一つの豆の個性を生かした自家焙煎のストレートコーヒー。7種類のコーヒー豆は道の駅でも購入できます。コーヒーの他にも自家製で手作りにこだわったメニューも豊富。もっちもっちのワッフルや自家農園の梅で作るうめスカッシュもおススメです。
 タピタムの魅力は、「センス」と「人柄」。キッチンカーのしつらえ、メニューなど、ちょっとした都会的な雰囲気とおしゃれ感があって、それでいてふわっと包み込んでくれるお二人に魅かれ、また逢いに行きたくなります。
 ヤサホーパークの頂で新たに"ヤサホーテラス"をスタートされました。鷲峰山と日本海、青い空を体いっぱいに感じ、緑の芝生でこだわりのコーヒーはいかがですか。

※ヤサホーテラスは午前11から午後5時まで。火、水曜日と雨の日はお休みです。

太陽をいっぱい浴びた「山のうえのびわ」

山田正年さん・由理子さん  (鳥取市青谷町)

西いなば気楽里通信R3.7月号より
   初夏の店頭でコロンとした淡いオレンジ色のビワの実を見つけました。山田さんとビワの出会いは7年前。由理子さんが小さな木を1本借り受けたことから始まりました。そして「ビワ畑の景色が失われていくのは忍びない」と、正年さんが3年前から関わり、今では自ら道の駅へ売り込む営業部長です。
  ビワは冬に白い花を咲かせます。春の息吹を感じる3月末から4月に袋をかけ、6月頃には収穫します。夏を越さないことから消毒の必要もなく、その場でもぎ取って食べることのできるのも魅力。甘みが強く、それでいてすっきりしたあと口のビワは、梅雨の時期の希少な果物です。
  お日様が大好きなビワ。標高150メートルほどの小高い山の上にある山田さんのビワ畑には、一日中太陽の光がふりそそいでいました。青い空、緑の山々の中にたわわに実るオレンジ色のビワの木。"桃源郷"とも言えるような景色が広がる青谷町絹見には、時折スーッと吹く優しい風を感じることができます。

明治から百年以上 作り続けるこだわりの味噌

谷口味噌店 谷口康夫さん・淳子さん  (鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R3.6月号より
   京風の格子戸に木の看板。城下町の風情が漂う鹿野のまちの中にある。藍染の暖簾をくぐり奥に進むと、きれいに整理整頓された作業場と麴室、そして味噌蔵に行き着きました。
    谷口味噌は、地元産の大豆と米、そして塩だけを原料に、明治時代から代々伝わる無添加・天然醸造製法で作られています。麹は、発酵を進めさせるのに最適な温度や湿度を調整しながら四日目の朝に完成。手間ひま惜しまず丹精込めて作られる味噌は、子どもたちの給食にも使用されています。他の味噌は食べないとおっしゃる常連さんにお聞きすると「ただおいしいだけではなく、奥深いものがある」とのこと。
    パックに詰められた味噌を手に取ると、小さな"弁"に気付きます。発酵し続ける味噌を最適な状態で保つための一工夫とのこと。先代から引き継いだ文字をベースにしたラベルデザインからは、伝統製法を守り継ぐ凛とした決意、そしてお二人のさりげないおしゃれ感が伝わってきます。

"一期一会"を心に刻み 作物と向き合う

門脇農園 門脇晴美さん  (鳥取市気高町)

西いなば気楽里通信R3.5月号より
 代表の晴美さんは、脱サラ後、数年間の研修を経て1997(平成9)年に独立就農。農地4ヘクタールからスタートし、今では息子さんと一緒に米13ヘクタール、白ネギ70アール、アスパラ10アールを経営していらっしゃいます。
 米の銘柄は、コシヒカリをベースに育成された"ミルキークイーン"。「冷めてもねばりがあり、おにぎりにもぴったり。艶があって甘みが強いのが特色。」と笑みがこぼれます。「米は一年一作。アスパラは十年一作、初年度の株づくりが特に大切。その時々に全力投球。」人との出会いや子育てにも通じるかなときっぱり。夢は息子さんと一緒にアスパラを増やしていくこととも。作物と真摯に向き合っていらっしゃる姿がとても印象的でした。大地の生命力と晴美さんの愛情がぎっしり詰まった門脇農園のアスパラは、稲刈りが始まる初秋まで道の駅の店頭へ並びます。

プロ意識と誇りを持ってお菓子作りを

NPOのぞみハウスさん (鳥取市青谷町)

西いなば気楽里通信R3.4月号より
 就労継続支援B型事業所「のぞみハウス」の玄関を入ると、最初に目に入ってくるのが経営理念。この中には、利用者19人と職員9人が共に安心して楽しく働ける環境を作り、生活の向上に努めるとあります。この経営理念のもと、お客様から信頼されるお菓子の製造に取り組んでいます。
 現在、30種類以上のお菓子を製造・販売していますが、その中でもイチオシは、日光生姜、さわやかレモン、スイカ、よもぎあずき、もん吉バナナなど、季節ごとに変わる14種類のシフォンケーキ。買い求めやすい値段の設定と豊富な種類のシフォンケーキをいつも店頭に置くなど、消費者の購買意欲をそそる工夫も。「今後は、青谷町特産のビワの入ったロールケーキにも力を入れていきたい」と、まだまだチャレンジは続きます。

熱い仲間と造るクラフトビールを届けたい

(株)AKARI BREWING さん (鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R3.3月号より
 アカリブリューイングは、「まちにあかりを灯そう!」をスローガンに鹿野のまちおこし団体「あかり本願衆」を土台に作られた会社です。2018年の事業開始以来、鳥取の様々な素材を副原料に用いたビールを製造。鳥取駅前にはおしゃれなビアパブも構えています。
 一押し商品は、鹿野町産のカボスなどを副原料とし鹿野の桜の木から取れた酵母(ラカンセア酵母)で作った「パーティバディ」。鳥取大学との共同研究で生まれました。酸味の効いたサワーエールと呼ばれるタイプのビールで、爽やかな飲み心地が特徴。お肉料理と一緒に飲むと口の中をさっぱりとさせてくれます。

もっと人の中へ さらに街中へ

NPO法人気多の櫂 さくら工房 所長・澤口和也さん(鳥取市気高町)

西いなば気楽里通信R3.2月号より

 「障がい者こそ、街の真ん中、賑わいの中で働くことが重要」をコンセプトに、就労継続支援B型事業所「さくら工房」が浜村温泉街の一角に産声を上げたのは、12年前の平成21年。その翌年から勤務している澤口所長は、精神に障がいをお持ちの利用者へ作業を通した社会参加を支援したり、基本的な動作を一緒に行いながら助言をしたりしています。利用者へ作業の指示を出すときの声掛けは、「○○してもらっていいですか」。利用者の自主性を大切にしたこの言葉は、利用者の心をほっこりさせてくれるとともに作業に対しての自覚と責任も芽生えます。

   さくら工房イチオシの商品は、瑞穂産の生姜を生地に練りこんだ「しょうがクッキー」。試作を何度も繰り返した後に完成したこのクッキーは、あと口にホワッと生姜の食感と香りを楽しむことができます。         

みんなを笑顔にしてくれる魔法のイチゴ

井上農園 井上智朗さん・美幸さん(鳥取市青谷町)

西いなば気楽里通信R2.12月号より
 ころんとした形に色鮮やかな赤色。そして無造作についている緑色のヘタが何とも言えず可愛らしいイチゴは、幅広い世代に愛される果物です。
 大阪からUターンし、8棟のハウスでイチゴ栽培を始めて3年目の井上さんご夫婦のこだわりは
"土作り"。有機肥料を使って農薬を最低限に抑え体にも環境にもやさしい栽培方法で、苗作り・定植・摘果・収穫まですべて手作業で行われます。「土を健康な状態にすることでイチゴに抵抗力がつき病気になりにくくなる」と、少しはにかみながらもきっぱり。
 おすすめは、甘味と酸味のバランスがいい鳥取県のオリジナル品種「とっておき」。味の濃さが自慢の井上さんのイチゴをほおばると、口の中で甘さがジュワーっと広がり思わず笑顔に。寒さがやわらぐ3月ごろから、甘い香りの漂うハウスでイチゴ狩り体験もできます。

二人三脚で育てた生姜 心も体もぽっかぽか

梅津令理さん・重子さん(鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R2.11月号より
   鷲峰山から冷たい風が吹き下ろす頃、生姜が恋しい季節になりました。生姜は発汗を促し体の芯から温める作用のほか血管を健康に保ってくれます。また、生魚の毒を消してくれるため握り寿司にはガリが付き物です。
 農業歴60年の重子さんと定年退職後約30年の令理さんが作る生姜は、赤土と砂が最適に配合された魔法の土の中ですくすくと育ちます。4月に植え付けたタネショウガは6月に芽が出て、11月ごろに収穫。穫れたての新生姜をスライスし甘酢に漬けるのも美味しい食べ方の一つですが、生姜穴で熟成され辛さとコクが増した生姜も絶品です。
 年齢よりも若く見えるお二人に健康の秘訣を伺いしました。「きざんだ生姜をお茶にして毎日飲んでることかなぁ」と少し控えめに話されました。
 おすすめは、甘味と酸味のバランスがいい鳥取県のオリジナル品種「とっておき」。味の濃さが自慢の井上さんのイチゴをほおばると、口の中で甘さがジュワーっと広がり思わず笑顔に。寒さがやわらぐ3月ごろから、甘い香りの漂うハウスでイチゴ狩り体験もできます。

森からの贈り物・ジビエ もっと美味しく

ジビエ工房弥生の里 秋田典昭さん(鳥取市青谷町)

西いなば気楽里通信R2.10月号より
 ほのかなさくらチップの香りにスパイスが効いたイノシシ肉の燻し焼きを口に入れると、噛めば噛むほど旨味が口いっぱいに広がります。そして、スーパーで買ったワインを片手に目を閉じると、高級レストランで食事をしているかのよう。
   昨年の12月から自宅裏にジビエ工房を開いている秋田さんは、およそ30年前に狩猟免許を取得。捕獲から解体まですべてご自身で。「農作物を食べたり、畑を荒らしたりするイノシシやシカを有効活用し喜ばれるものにしたい」と、試行錯誤しながら今の燻し焼きにたどりついたとのこと。  
 ハーブや玉ねぎ、人参などの入った「たれ」の配合をお聞きすると企業秘密ときっぱり。毎週火曜日と土曜日に道の駅に出荷されています。イノシシ肉やシカ肉以外にも鶏肉や塩サバの燻し焼きもおススメです。

気高町の美味しいものを笑顔と一緒にみなさんへ

気高地域女性部さん (鳥取市気高町)

西いなば気楽里通信R2.9月号より
 瑞穂地区産のお米にホタテ貝のうま味がギュッと詰まった「ほたて飯」。秘伝のツワブキの佃煮が添えられています。この佃煮、代表の池長綾子さんがお母さんから伝授されたもので、あくだしや天日干しなどを行いながら手間暇かけて作られています。やさしい味の「ほたて飯」と、醤油がしっかりとしみ込んだツワブキとの相性は抜群。日曜日の限定販売ですが注文については相談に応じるとのことです。
「ほたて飯」の他にも、地元で栽培されているキクラゲのうま煮も試行錯誤しながら商品化。いずれの商品とも、池長さんのニッコリ笑顔のイラストが目印です。

鷲峰山からの風がほどよく吹いて実る伊藤さんちの柿

伊藤正人さん(鳥取市気高町)

西いなば気楽里通信R2.7月号より
 伊藤さんの柿づくりの源流は、半世紀前お父さんの畑に根付いていた1本の小さな木。  今では1.5haの山畑に「本数を数えるのがむずかしい」とおっしゃるぐらいの柿の木が築山の松のように美しく枝を張っています。
「真夏の太陽をたっぷりと浴びた後、9月の雨に濡れながら膨らんでいく柿にスーッと吹き抜ける風が雨露を乾かし、皮が薄くきれいな柿を育んでくれる。」そして、昼と夜の寒暖差によって甘みの強い柿に。正人さんと逢坂の大自然。二人三脚で育てられた「伊藤さんちの柿」は暑さがホッとひといきつく9月末から店頭へ並びます。

大豆の甘みがぎゅっと詰まった"まめっこ"の豆腐

「まめっこ」さん(鳥取市青谷町)

西いなば気楽里通信R2.6月号より
   青谷町の清らかな水と西いなば産大豆を使用した無添加の手作り豆腐。ひと晩水につけた大豆を石うすでつぶし、木綿でこした後に火にかけ、にがりを加えて出来上がり。「豆腐は天候や気温、作る人の気持ちによって変わる生き物」とおっしゃるのは、10年間豆腐作りに携わってこられた代表の土橋八千代さん。こうして4時間かけて作られる「まめっこ かちべとうふ」は、勝部地区の里山がデザインされたパックに、一つ一つていねいに詰めて出荷されていきます。

長康さんの愛情と宗子さんのスパイスで作られた野菜

土橋長康さん・宗子さん(鳥取市鹿野町)

西いなば気楽里通信R2.5月号より
 「再々、畑に行くと、ええ野菜ができるだがぁ。我が子みたいなもんだけぇ」と、日に焼けた凛々しい顔に満面の笑み。「主人は忙しくなると調子がとってもよくて、雨が降ると機嫌が悪くなる。」と苦笑いされる奥様の宗子さん。長康さんの作った野菜は、宗子さんが袋詰めをして“商品”に。1回に軽トラ1台分の野菜を出荷されています。手入れの行き届いた畑には、ご夫婦の愛情と太陽の光をたっぷりと浴びた野菜たちが、今日も出荷されるのを待っています。
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